2022 年度の輪講と卒研のテーマです.

理学輪講 A ・ 数学輪講 B

テーマ

多様体入門

テキスト

藤岡 敦 著「具体例から学ぶ多様体」(裳華房)

内 容

上記のテキストを輪読する. 多様体論を学ぶには,微分積分・線形代数・集合と位相空間の知識が不可欠であり, さらに多様体そのものの定義が抽象的であることもあって,非常にハードルが高いといわれる. 多様体論の入門書という位置づけの本は多数あり,全体的に丁寧な説明がされているものもあるが, 初学者にとってハードルが十分に下がっているのかは,判断が難しいところである. 本書も多様体論の入門書だが,少々異色である. 球面や超曲面などの具体例を通して, 多様体を理解するために必要な事柄(座標変換,ベクトル場など)を説明している. そのあと多様体を導入し議論を進める. 最後に,リー群,シンプレクティック多様体など,より進んだトピックも取り上げられている.

理学卒業研究 I ・ 理学卒業研究 II

テーマ

曲線・曲面論

テキスト

宮岡礼子「曲線と曲面の現代幾何学」(岩波書店)

内 容

輪講に引き続き上記のテキストを輪読して,平面上や空間内の曲線,および,空間内の曲面の幾何学を学ぶ. 2年前期の「幾何学I」や3年前期の「幾何学II」で取り上げた(取り上げる予定の)内容と重複するものもあるが, 時間の関係で残念ながら取り上げられなかったトピックも多く載っている. そのため,復習をしながら,さらに進んだ内容を学ぶことができる. また,講義で取り上げた内容でもあっても,異なったアプローチをとっているものもあるので,違った見方ができるだろう.